受け口(下顎前突、反対咬合)の治療・矯正
受け口と言われてる歯並びは反対咬合といい、かみ合わせの際、下の歯が上の歯よりも前に出てきている状態をいいます。上顎が小さい場合、下顎が大きい場合、その両方の場合があります。
ほかの歯並びと反対咬合を分けて考えるのには理由があります。反対咬合においては早期のマウスピース装着による上顎の成長促進が有効なケースがあり、その治療は小学校入学前までに終えないと成長の時期を逃してしまうからです。
早期治療について
上顎の前歯が生え替わる前にマウスピースを装着することにより、嚥下(つばを飲み込む)運動を利用した舌の力で上顎の発達を促すものです。
反対咬合の方のほとんどは上顎の成長を促すことが改善に繋がり、例え歯並びが改善しなくても骨格的に上顎を大きくしておくことは、将来ワイヤーを使った本格的な矯正をする場合に有利になります。
ただし重度の場合で中途半端に前歯が動いた場合、奥歯がかみ合わなくなる期間が一時的では無く、長期になってしまう場合があるので、マウスピースの摘要は軽度〜中等度にとどめます。
反対咬合では、上顎と下顎の成長時期が異なりますので、一旦改善したつもりが、思春期の成長期に下顎がどんどん出てきて、また反対咬合になるケースもあります。それとて何もしないよりはマシであり、ワイヤーを使った本格的矯正に有利だったり、下顎を切って縮める手術の確立が減ります。その辺り、マウスピースだけで望む結果が得られるわけでは無いことをご理解いただいた上で、ご希望の方は相談に応じます。
マウスピースは1日14時間は装着必要ですので、ご家庭での努力も必要なことも申し添えます。